第4回「静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練」


平成21年2月21〜22日  主催 静岡県、県ボランティア協会

第4回「静岡県内外の災害ボランティアによる救援活動のための図上訓練」が平成21年2月21日〜22日に静岡市民文化会館で行われました。

主催・共催 静岡県、静岡県ボランティア協会、静岡県労働者福祉基金協会

協力 県社協、市町社協、NTT西日本静岡支店、県労働者福祉協会

  

国、県の防災関係機関、県社協、市町社協や県内外の防災ボランティア団体など約300名が参集して盛大に訓練が実施されました。 実施主体 静岡県ボランティア協会、東海地震等に備えた災害ボランティアネットワーク委員会。

私達も三重県から参加しました。

2月21日午後1時30分 開会式 

挨拶される静岡県川口正俊副知事

挨拶される静岡県労働者福祉基金協会

平野哲司理事長

オリエンテーションをおこなう事務局 静岡県ボランティア協会の清水さん。

3階A展示場では静岡県内の市町22グループで、4階B展示室では県外6グループと静岡県ボランティア本部、情報センターグループで訓練を実施しました。 

 

 

訓練開始 静岡県外からの参加者は4階B展示室に移動して訓練を実施。 

全日本、東日本1、東日本2、北日本、西日本1、西日本2、それと静岡県災害ボランティア本部・情報センターの7グループで行われた。

 

第1日目 2月21日〔第1部〕午後2時10分 訓練開始  

参加者の地域の被災状況をイメージしての自己紹介と、どのように静岡県に支援に向かうかを考える。

 

 

 訓練についての説明中の栗田氏

後ろは右が県ボランティア本部グループ、左が全日本グループ

 

西日本2グループ(愛知県以外の県外団体)

参加団体の自己紹介中


 

 

静岡県への進入ルートについて検討

被害想定では静岡県内の幹線道路、特に橋はダメージが大きく復旧までに月単位の時間を要する。 特に天竜川、大井川、富士川にはさまれた地域は救援活動に深刻な影響、ヘリ、、船舶等の対応が必要。

〔第2部〕午後3時20〜4時40分

支援活動に必要な人、物、金、情報などについて考える。各グループとの相互情報、県本部情報の入手方法と内容を考える。 被災地ニーズを先読し支援に必要な対策を構想する。

 

 

 

西日本1グループ(愛知県から参加の皆さん)

 

西日本2グループ

各グループからの情報を元にバックヤード位置、可能な進入ルートについて検討した。

 

 

 

西日本1グループのの名古屋の岡田氏

県に拠点をつくりバスを出す、愛知県庁にストック、コーディネーターの派遣は社協可、市職員は無理、高速道路でボラバスが救援扱いになるか?物の般入はヘリでも可、人は無理? 名古屋に西日本の拠点(主に情報)、岡崎、豊橋にバックヤード、進入ルートは豊川〜三ケ日〜浜北〜西部地区方行。

 

西日本2グループの発表

進入ルート、集結場所や集結方法の検討結果について発表

九州からは飛行機、フェリーで名古屋に向かう、人数の調整弁的機能を受け持つ。

 

 

東日本グループの発表

情報をどのように集めるか、重要項目である。

現在はへりのチャーターが可能

 

東日本2(神奈川県)グループの発表

発災2週間後偵察、3週間後ボラバス沼津に出す、富士に宿泊、加茂地区は交通の確保が困難の為放棄しざるを得ない。

 

 

昨年発生した中国四川省大地震に静岡県ではテントを送る活動が行われた。

展示コーナーに活動の模様が掲載されていました。

 

〔第3部〕午後4時40〜5時25分 3階A展示室にて

「支援を求めている人々」とはどういう人々?〜参加団体の普段の活動を通じて〜

 

 

 

 

災害ボランティアコーディネーター静岡グループ

自主防と防災ボランティアのかみ合いについて発表

藤枝グループ  災害ボランティアコーディネーター藤枝の吉野氏

目では見えない災害弱者の視点で検討していると発表された。

 

 

 

焼津グループの豊泉氏

 

 

御前崎の落合さん

福祉会の人と避難訓練をしている、また災害に関するシンポジュウムを開いている 等々の発表をされた。

 

 

 

清水区グループ

災害ボランティアネットワークの大石氏 福祉団体が構成員として活動していると発表された。

 

大分県国東市の藤原氏

小地域単位でネットワークをつくり活動していると発表された。

 

 

 

富士宮の塩川氏 

避難所体感訓練をしていると発表された。

浜松の鵜飼さん

災害対応ネットワーク会議を作り自主防、自治体と連携して活動していると発表された。

 

 

 

清水ボランティアコーディネーターの宮崎さん

要援護者のりストを作っていると発表された。

建築家との連携、専門家との連携が課題

被災者が助けて言える関係を作る、

私たちは誰を助けるのかを再認識する必要がある、と語る小村教授

午後5時30分 第1日目の訓練が終了。

 

 

災害ボランティア活動拠点用エアーテントの設置デモンストレーション

静岡県総合社会福祉会館1階にて

 

同テント 内部は想像以上に広いです。

提供は(財)静岡県労働者福祉基金協会

 

 



 

午後6時〜8時は懇親会(意見交換会)ホテルシティオ静岡 9階

全国から集まった災害ボランティアが交流を深め、信頼関係を深めた、貴重なひと時となりました。

静岡県ボランティア協会のスタッフの皆さん。

今回の訓練を裏方として陰日なたから支えていただきました、有難うございました。

 

 

訓練2日目 (2月22日)

賀茂地区の参加者と東日本から参加の一部の方は下田市総合庁舎での訓練になります。

 

午前9時30分 受付付近

2日目の訓練もたくさんの方が参加されました

 

 

 

〔第4部〕午前9時45分〜11時15分、〔第5部〕午前11時30分〜午後1時まで

訓練課題

人材バンクつくり、時期、アクセス路などを含み人材の固有名詞をあげてみる。具体的に、いつ誰がどんなスキルを持って支援できるかについて考える。

 

西日本1愛知県グループ

資源、人材〔人財)についての発表

生活、運愉、情報、医療、の連携団体の紹介がありました。



 

 

西日本2の発表

心のケア、外国人対応団体等の紹介がありました。


 

東日本グループ

小田原にバックヤードを確保、山梨、長野、神奈川から進入、学生協会は電話一本で300名の動員が可能との発表がありました。

 


 

 

北日本グループ 〔山梨、新潟、山形)

中長期の活動を視野に。文化財保護には大学関係者が活動可能


 

静岡県ボランティア本部グループ

民生委員、自治会との連携、要援護者の把握、情報発信、全国規模の団体にアクションを起こす、富士川の橋が落ちる船舶による移動方法の調整、サーバーを確保する為、民間団体と連携を組めるようにする。

 



 

大分県 

県、民間で建築士とネットワーク、介護、福祉会、トラック協会、医師会が対応


 

宮崎

JA、コープ宮崎、飲料メーカー、宮崎大学、公立大学の対応が可能。



 

 

高知

生協、生活改善が対応可能。

徳島

移動にトラック協会、外国人対応団体が対応可能。

山口

山口災害ネットが対応可能

 

兵庫  村井氏

足湯ボランティアが対応可能

 

 

 

三重県

ボランティア支援センターが電話受付と同時に情報発信の対応が可能。

愛知県

電話帳のように連絡が可能、三河の駐屯地の自衛隊、船舶には海運会社も可能。



 

 

長野

静岡へ対応は電話一本ではむり。

新潟

土建業者、中越の連合体が可能、FMわいわい点訳団体が情報をやる、仮設住宅の情報や心のケアに対応可能。



 

 

山梨

県南部が被災するしたがって県内対応がメイン、 社協中心で対応

神奈川

自衛隊に応援を要請

東京

福祉 NGO、福祉対応で支援協力が可能。

栃木

実績のある団体があるので対応可能、、経験者の掘り起こしを行う。

 

 

 

茨城

17団体と連携、県社協、生協、県内44箇所社協の災害協定

山形

炊き出し団体、文化財保護ネットがある。



 


 

全国社協

ガイド団体、食品会社、ホームヘルパー、能登地震対応団体、受援力の強化、医療サービスは利害調整が必要、人以外の問題の対応は無理の場合多い。」

県外グループの訓練の進行は東海地震等に備えた災害ボランティアネットワーク委員会の栗田氏




 

 

 

飲料会社の協賛は、

米久ベンデング(株)、ダイドードリンコ(株)、(株)伊藤園、協力有難うございました

NTT静岡支店による衛星回線を利用した災害用電話の展示。  災害時の公設避難所に設置予定。

電話、画像、メールを扱うことが出来、一般電話、携帯電話の使用が困難な場合の強力なツールになる事が期待されている。



 

東海地震ドットネットの展示

運用は静岡県災害情報支援システム研究会〔事務局;県防災局防災情報室)

URLはhttp://www.toukaijishin.net/

コピー、印刷機が会場に設置してあり資料作りはスムーズです。

全体発表の進行、案内は富士常葉大学環境防災学部の小村隆史教授

浜松市グループ

7つの区に災害ボランティアセンターと災害本部を3日以内に立ち上げる。

外国人が市内に3万人いる、対応が必要。



 

菊川、掛川、袋井グループ

発災3日後ボランティアセンター立ち上げ、西部地域災害支援センターを磐田市の中援総合庁舎におき、県外からのボランティアを5〜7日後に受け入れる、袋井は被害甚大。

御前崎市グループ

発災3日後、社協中心にボランティアセンターを立ちあげる。 地理的に1ヶ月をめどに県外の受け入れ体制をとる、それまでは自治会、学生で対応。

 

 

焼津、藤枝グループ

発災3〜4日後にボランテイアセンターの立ち上げを町内会、市民活動団体、がくせいを中心に、さらにその後7〜8日後に支援センターを立ち上げる体制をとる。

島田市グループ

発災3日〜5日以内のボランティアセンター立ち上げ、支援センターへは1ヶ月以内に対応する。



 

 

静岡市葵区グループ

発災1〜2日は要救援者の対応、3日以内に町内会とつながった団体でボランティアセンターを立ち上げ、支援センターは人材はいるので金と技術の支援がうければ対応する。

静岡市駿河区グループ

発災24時間以内にボランティア」センターを立ち上げる、 支援センターは6日後に人をだす、人材は地元企業、学校、工場などに協力してもらう。


 

 

静岡市清水区グループ

津波、地震孤立が各地ででるので発災1週間ぐらいでボランティアセンターを立ち上げ、支援センターは10日で送りたい、地元でどうにかしなければいけない。

由比、蒲原グループ

発災2日から準備5日目でボランティアセンターの立ち上げレベル1で運栄を考える。 支援センターには人を送れない。  清水、富士市と連携が必要。


 

富士市グループ

陸の孤島になる、ボランティアセンターは発災3日を希望、1週間後か? 支援センターは10日目に何人かだす。 人材の掘り起こし、災害ボランティアの連絡会がある、スポーツクラブ、企業に機材、人材を提供してもらう為連携したい。

富士宮市グループ

レベル1で発災3日目に確実にボラセンを立ち上げる、支援センターは3日目に出す、支援先に出て要請を出す手もある、地区、D-MAT、協議会に要請。

 


 

御殿場市、小山町グループ

発災3日目ボラセン立ち上げ、支援センターには少数でも人員を出したい、医療関係、自治会と連携する。



三島市

発際3日目を目標にボラセンの立ち上げ、支援センターも3日目に想定、自主防と連携する。







長泉町

発災2日目にボラセンを立ち上げ、福祉会館に社協主体で実施、支援センターは2〜3名出す、地域、自主防、企業とつながりあり。







函南町

発災3日目にボラセンを立ち上げ、6日目にニューズ受け入れ、支援センターは外部の応援をみて考える、液状化が想定される。





清水町

災害連絡会を昨年作った、支援センターの要望があれば対応する、社協とのつながりを考えたい、顔の見えtる関係をして、自主防と連携を密にしたい。







伊豆の国市

ボラセンは湯ノ山地区に本部3日目、支部5日目に立ち上げる、4日目に支援センターに人を送る。






伊東市

発災3日目にボラセンの立ち上げ、役場か社協に場所を確保過去に立ち上げた経験がある、、支援センターは10日後、町内会、観光協会をターゲットに連携。






長泉町

東海地震の被災は少ないと想定されている、ボラセンは3日で立ち上げ、支援センターは5〜7日で対応、東に向けての情報はアマチュア無線、FM局を利用、関連企業との連携を考えている。





栗田氏

地域によって温度差がある、ボラセンを立ちあげてその後の展開をどうするかを考えていただきたい。県外グループは必要なところに必要な物、金、人を提供する仕組み、人材バンクなどが必要。






西日本1、 愛知グループ

建築関係、大学と連携して即応できる体制がある。





西日本2、愛知以外

避難所、仮設住宅支援に対応の団体がある。






東日本

災害時のボランティアを東京で学生を300名即応できるところがある。





北日本

文化財保護のネットワークが対応可能。







全社協

ヘルパー、建築士、移動サービス、透析のサポート団体などが対応可能、資金的には共同募金でかなり支援できるのでは。





静岡県社協

医療関係の職能団体とネットワーク会議をもっている、災害に特化したわけけではないが、顔の見える関係を利用できる、民生委員も。






全日本

県本部との連携を踏まえる、国に向けても、、医療、レスキュウ、お金、共同募金協会など。







新潟県

中越の復興ボランティア団体とは現在もつながっている、静岡でも何かお手伝いできることがあるのではないか。






三重

阪神淡路大震災では被災地域はおよそ2〜30Km、しかし静岡ではその10倍、約200Kmと想定されている、その想像力で考えないといけない、広域での情報をもらうのは難しい。




下田会場の訓練の模様を衛星電話回線で、(スカイプー)を使って画像伝送を行っているところ。






静岡県ボランティア協会の小野田常務理事

中国に400張り送った、民間ボラ機関、連絡会、内閣府ボラ連絡会、静岡建設機械協会など、企業とネットワークを持っている。関係団体と関係性を持つことが受援力ではないか。





静岡県防災局の藤田氏

進入ルートの話は役割として行政がやる、基本的な部分の共通認識を深めた中でより顔の見える関係を築いて行きたいと思う。






昨年まで内閣府の渡辺氏

できるだけこのようなイベントの内容を把握する為アンケートなどを行っている、イベントがあれば内容を送ってほしい。






訓練のまとめは小村隆史教授。

市町のボラセンは3日位で立ち上げる方向です、どんな組織と連携が必要か検討、県社協、県本部、県V協会のネットワークの活用、災害復旧から復興への活動の検討など多角的な訓練が出来たと述べられた。

左は大阪大学コミニケーションデザインセンターの菅磨志保さん。




閉会の挨拶をされる 静岡県小林左登志防災局長

支援センターを県が支援する、(今年中に中部、西部の仕組みを立ち上げる)情報面ではデーターベースを再整備して共有化して行きたいと語られていました。




午後3時20分 訓練終了
写真は駿府公園

訓練に参加の皆さんお疲れ様、静岡県内外の防災関係機関やボランティア団体が心を一つにした2日間でした、静岡の皆さん有難うございました。

帰路に着いた私たちに、駿河湾から流れてくる早春の風が、大変さわやかに感じられました。  以上