平成23年 紀伊半島豪雨災害 救援活動



台風12号災害ボランティア活動記録

2011(平成23年)10月30日 三重県紀宝町


平成23年9月3日〜4日にかけて四国地方から中国地方を横断した台風12号は西日本、特に奈良、和歌山、三重の3県を中心とした紀伊半島の南部地域に甚大な豪雨被害をもたらしました。
この災害は「紀伊半島豪雨災害」と名付けられた。※


この災害は主に、山沿いを中心にして、土砂災害、浸水、河川の氾濫の多発複合災害に発展しました、熊野川など熊野地域の河川が氾濫、那智川では大規模な土石流により集落ごと流出するなど全国で死者68名、行方不明者16名、重軽傷者103名となった。※

 


和歌山県 新宮市では1時間当たり132.5ミリ、三重県 熊野新鹿では101.5ミリの降水量となり災害発生後の救援、救出活動に当たっても道路、鉄道、電気、通信網などのインフラ機能が頓挫し難航した。また電気、水道、電話などのライフラインも遮断して住民が孤立するなど住民生活も疲弊した。

※画像は三重災害ボランティア支援センター発行の「みえボラニュース第7号」より

 

 ただちに三重県では9月5日〜6日に東紀州地域(熊野市、御浜町、紀宝町)に市町社協は災害ボランティアセンターを開設、 ボランティアの募集を開始した。 


熊野大橋の状況

冠水状態になっている。

広報「 きほう 12月号 」より


10月30日三重県紀宝町福祉センターに午前8時30分到着。

ここは先日まで紀宝町災害ボランティアセンターが設置されていたところ。

この日のボランティア活動は県内のNPO団体、災害ボランティア、地元在住の方、紀宝町のボランティアコーディネーターの方、福祉センターのスタッフなど混成部隊での活動であった。



豪雨水害の爪痕

活動場所の紀宝町高岡地区、

明和小学校に流れ込んだ土石流

当日、地域の方がこの小学校に避難していた、
土石流が迫る中、リーダーの機転で2階から屋
根伝いに裏山に脱出、間一髪で難を回避するこ
とが出来たとのこと。


午前9時過ぎ、活動開始


家屋周辺に冠水で流出した家財道具などの災害ごみをバケツリレー方式で運び出しているところ。


倒壊家屋周辺での活動は安全の確保が最優先される。


家屋内に残された家財道具をロープを使って引きずり出している所。


思惑どうりにはなかなかいかない。


やはり人海戦術でないと。


作業は順調に進み、周りはかなり片付いてきました


通路までは一輪車などを使って人力運搬。


画面奥には傾斜した建屋が確認できる。


雨が激しくなって、足場が悪くなり運搬作業は難航。


道路まで運び出した災害ごみは車両で近くの集積場までピストン輸送を行っています。
お昼過ぎ、一定のめどが付いたことから作業を終了、全員災害現場を離脱し、福祉センターに帰還した。
参加された皆様、あいにくの雨にもかかわらず全力の活動、御疲れ様でした。


参考資料

特別報道写真集
「 2011(平成23)年9月
熊野地域を襲った台風12号災害記録 」

熊野新聞社 刊

以上

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